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体調症状別サウナ活用法
 脱肥満−減量、痩身のためのサウナ浴 
 痩せたい! 若い女性が3人よれば、必ず出てくるセリフといわれます。健康への関心が強まっている今日、このセリフは若い女性の専売特許ではなくなり、成人病が気になりだした中年男性・女性も、痩せたい! 痩せなくちゃ! が合言葉のようになっています。
 そして、実際にさまざまな減量法を試している人も少なくないようです。
 書店に出ているさまざまな“痩せる本”を買い込んできたり、何十万円もかけて痩身教室に通ってみたり……。
 そんな中で、最近、とみに人気を得ているのが、サウナです。
 手軽にできるサウナ浴による減量が、忙しいサラリーマンや主婦、そして健康志向のヤングたちに、再認識されて、たいへんな普及ぶりなのです。
 サウナ浴による減量は、ある程度の時間が必要ですが、無理なく痩せられるうえ、健康をも増進できる一石二鳥のメリットがあるわけですが、ここでサウナ浴による減量法を紹介する前に、肥満について少し述べてみましょう。
 というのは、痩せたい、痩せなくちゃ、といっている割には、肥満についての正しい知識をもっている人は、案外少ないように思えるからです。
 そして、当然、減量法も間違ったものを取り入れていたりするのです。


  肥満の尺度  太っていると思いこんでいる人は多いのですが、肥満度とは?

 自分を太っている、と思っている人は多いようですが、では、何を基準にして太っていると思っているのか、また、太っているとしたら、どれだけ標準よりオーバーしているのか、をきちんとつかんでいる人は少ないようです。
 一般的に、肥満のものさしには、体重が使われます。身長−100=平均体重とするものなどで、これをブローカー指数と呼んでいます。
 さらに日本人にもっとも合った方式としては〈ブローカー指数×0.9〉、あるいは、身長160センチ以上の人に対して〈身長−110〉それ以下の人に対して〈身長−105〉を平均体重とするなどもよく用いられます。

●標準体重表(厚生省)
 ここで掲げた表は、厚生省による標準体重表です。

 自分の身長に対し、体重が安全域内なら、標準体重ということですから、それ以上痩せる必要はないのです。が、安全域を越え、要注意域なら、痩せる努力が必要ですし、さらに肥満危険域ならば、肥満症ということですから、きちんと専門の医師の指導を受けて体重を減らすための運動メニュー、食事療法をする必要があります。

●脂肪の量で決まる肥満
 さらに肥満というものを専門的にみますと、肥満かどうかは、体重だけでは決められないのです。同じ体重の人でも、専門的に見て肥満といわれる人とそうでない人がいるのです。それは、その人の体脂肪の率でみるからなのです。
 つまり、肥満かどうかは“脂肪の量”で決まるもので、“体重”だけでは決められないのです。
 ですから、本当に自分が肥満だと感じ、真剣に減量を考えているのなら、専門家に体脂肪をはかってもらい、それによって減量法を決めてもらうようにします。


  サウナで減量  サウナの発汗作用は抜群で、400〜500cも体重が減る

 いずれの人でも、減量法としてサウナを積極的に利用することは、いいことです。
 汗は気化するとき、1ミリリットル当たり約0.6カロリーの気化熱を奪います。汗がどんどん出るサウナ浴では、30分の反復浴で400〜500ミリリットルの汗を出す人もあります。この熱量の消費が痩せるためには好条件で、1回の減量浴で400〜500グラムも体重を減らすことができます。

●肥満に長期減量浴を
 肥満の人には長期減量浴が適しています。
 肥満のみで、他の合併症や自覚症状のない場合は、40〜50分の間に4回反復浴、高血圧症などの合併症のある人は、最初、普通のお風呂に入ってからサウナに短時間入り、回を重ねるごとに入浴時間を長くします。
 健康な人で、少し太り気味、または肥満防止などのためにサウナ浴を利用する場合は、1回の浴時間を10〜15分と長くして、発汗量を多くします。

●長期減量浴の注意点
 太っている人は、脂肪組織が温熱を伝えにくいため、汗が出にくいのが普通です。
 汗の出をよくするため−つまり減量の効果をよくするためには、あらかじめお風呂に入って、体をあたためてからサウナに入ると、早く発汗が現われ、汗の出もよくなります。
 また、減量目的で入るサウナでは、反復浴ごとに冷水浴をしていては、せっかく上昇した体温が冷め、発汗作用も抑えられてしまいます。
 減量を目的としたサウナ浴は、汗を出すことにあるわけですから、高温反復浴を主として、その間に1回ぐらいシャワーを浴びるだけにします。
 こうした高温反復浴を週に2〜3回するとともに、食事制限を行うことも大切です。

 


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